
インペリテリってあまり良く知らないですが、これは極めて琴線を刺激してくれました。
全部で30分ちょっととミニアルバムみたいな上に、曲間が極端に短く、また似たような
タイプの曲が多いため、ザッと聴いたら全曲メドレーかコンセプトアルバムかという感じです。
が、それが故に統一感があって逆に聴きやすくノリやすい。
インギーのフォロワーみたいな見方をされるクリス・インペリテリですが、
この人の場合どちらかというとピッキングが強くてハードヒッターというのが
個人的な印象なんですがねえ。
インギーさんはもっとスィープみたいなエコノミー・ピッキングで「ピロピロピロピロ~♪」
とやや軽めかと。
インペリテリは、「ガガガガガ・・・」と重い。 まあ、文字では分かりませんかね。
で、そんなギターのせいもあって、このアルバムは全体的に重くダークなバンドのサウンド。
その上にロブ・ロックのスーパー・シャウティングなボーカルが乗っかり、さらに美しい
ハモが絡む、とゴシック的な様式美の世界を構築している訳です。実に素晴らしい。
耽美です。ある意味デカダンです。
歌詞の内容もまたちょっと宗教っぽい感じですかね。
1曲目の「Farther Forgive Them」からしてそうかな。
いや、全然解釈が違ってるやも知れませんが・・。
ちょっとシンセの音に時代を感じるところはあったりしますが、楽曲の出来も
全部素晴らしいし、世界トップクラスのスピードによるギターを筆頭にテクニカルなプレイも
楽しめる作品ですね。いわゆるネオ・クラシカルに分類されるんでしょうか、そうした中でも
割と聴きやすいアルバムではないかと思います。
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