
制作=2011年・英国 92分
「ユアン・マクレガー、エヴァ・グリーン共演で贈るパニックスリラー。感染すると
徐々に五感を喪失してしまう謎のウイルスが世界に蔓延。感染症学者のスーザン
は、事態の究明に奔走する一方で、自宅前のレストランで働くシェフ・マイケルと
恋に落ちる。R15+」という作品解説でして、これは結構コワイ話ですよ。シェフと
恋に落ちてる場合ではない。
解説では謎のウィルスとなってますけど、実際は原因不明。まず嗅覚、次いで
味覚、さらには聴覚、そして遂に…とひとつずつ感覚を失っていく訳でして、実際
にこんな病気になったら、恐怖でおかしくなりますよ、ホンマ。本作でもパニック
から各地で暴動が起きたりする。そりゃ起きるでしょう。しかし、あれ?五感って
なってるが、5つ目はあったかな…。
とにかく、原因が本当に分からないので対策も立てられません。一応ウィルスの
感染が疑われて防護服着たりするけど効果なし。世界中で一斉に広がります。
主人公2名

左:シェフのマイケル(マクレガー君) 右:学者のスーザン(エヴァさん)
このシェフがえらい女にモテるという設定でして、めちゃ男前ってわけではない
けど、確かに厨房での動きとかカッコいい感じはした。
展開的にはちょっとテンポがトロいとこあるけど、イギリス映画特有(?)の
湿っぽさもあって、ジワ~っとイヤ~な気持ちになりますわ。絵的にも現実的
ですしね。謎の伝染で世界中盲目になる『ブラインドネス』という映画があり
ましたが、あれにちょいと似た感じですな。まあ、ブラの方は最後救いがあり
ますけど、本作の方は…。
で、別に外見が変異する病気ではないので、見た目の派手さとかはないけど、
その分役者さんたちの演技力の見せ所となります。耳が聞こえなくなるのは
まだしも、匂いや味が分からなくなる、っていうのを表現するのは難しいと
思うが、結構伝わってきました。
ところで、味覚がなくなる際(だったかな?)に、異常な食欲に襲われるという
症状が現れるんですが、この時の皆の行動がキモい。花や化粧品食ったり、
魚や動物に生でかじりついたり、見てて気持ち悪いですよ。

個人的には生理的にイヤでしたね。ゾンビ等と違って現実的・日常的ですし。
ネタバレになるので詳しくは書きませんが、ラストも決してハッピーではなく、
っていうか全然ハッピーではありません。絵造り含めて、全体として暗~い、
地味ぃ~な作品ですけど、映画の出来としては良かったかなというのとともに、
ユアン・マクレガーが結構好演だったかな、というのが感想です。
そういえば、冒頭のとは別バージョンのパッケージ写真がありまして。

こっちだと、まるで恋愛モノか?ってな風に見えるんですけど、全然違います
のではご留意願います。あー、こういう写真のようなシーン、いわゆる濡れ場
も結構ありますので、一家団欒的な観賞にもあんまり向かない旨、併せて
お含みいただければ幸いであります。って、レーティングR15+になっとるやろ…。
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