
原題 DREDD
製作 2012年・英、南ア 95分
監督 ピート・トラヴィス
出演 カール・アーバン、レナ・ヘディ、ウッド・ハリス、ドーナル・
グリーソン、ルーク・タイラー
20年ほど前にスタローン主演で一度作られた映画だそうです。その
版は観てないというか知らんですが。元は英国コミックとのこと。
本作、徹頭徹尾、殺伐とした雰囲気の映画でして、主人公のメット
姿や容赦なく犯罪者を裁くところなどは『
ロボコップ』、ほぼ高層ビル
内での悪人組織との闘いという点などは『
THE RAID』に通ずるよう
に思われましたな。
レイド分のロボコップ(分数)と申し上げれば
ご理解を得られやすいでしょうか…。
解説
「1995年にシルヴェスター・スタローン主演で映画化されたイギリス
の人気コミックを、新たに実写化したアクション。荒れ果てた未来の
アメリカを舞台に、法の番人にして刑の執行人“ジャッジ”を務める
男ドレッドと犯罪組織が繰り広げる攻防を活写。『スター・トレック』
のカール・アーバン、テレビドラマ「ターミネーター:サラ・コナー
クロニクルズ」シリーズのレナ・ヘディら、実力派が出演。監督は
『バンテージ・ポイント』で注目されたピート・トラヴィス。ド派手な
ガンファイトに加え、ドレッドの完全無敵ぶりにも圧倒される」
あらすじ
「毎分12件もの凶悪犯罪が発生するメガシティ・ワン。そこでは、
陪審員、裁判官、刑執行全ての権限を与えられた集団ジャッジが、
街の治安を維持していた。ジャッジの精鋭ドレッド(カール・アーバン)
は、新人のアンダーソン(オリヴィア・サールビー)と共にギャングを
率いるマーマ(レナ・へディ)が支配する超高層ビルに乗り込む。
だが、マーマはビルを完全封鎖した上に、住民たちにドレッドの殺害
命令を下す。絶体絶命という状況下で、ドレッドは7万5,000人もの
敵を相手に戦う決意をする」
(シネマトゥデイ)
舞台は近未来(?)の米国。何でか忘れましたが、とにかく国土は
荒廃してます。ボストンからワシントンD.C.までの一帯が超高層
ビルが建ち並ぶひとつの巨大都市になってて、あらすじの通り、
犯罪が頻発しています。毎分12件って、5秒に1件ですから、普通
に逮捕して尋問して裁判…とかやってたんでは間に合いません。
なので、現場の警官の一部をジャッジと称して、その場で有罪・
無罪の判決から刑の執行までを託しとるんですな。スピード感の
ある事務処理です。で、大体が凶悪・重大犯罪を取り締まってる
ので、刑の執行っちゅーのも概ねが死刑。バンバン銃殺します。

撃ち捨て御免、ですわ。
主人公ドレッドというのが、ジャッジの中でも特に優秀でして、
犯罪者の間でも名が知れ渡ってる存在。大物です。ある日、彼の
上司がアンダーソンという女性を連れてくる。彼女はジャッジの
養成所におるものの、成績不良で落第ほぼ確定という落ちこぼれ。
が、実はサイキックでして、人の心が読めるんですな。なので、
上司はそこを活かして何とかジャッジに…と目論んで、ドレッド
に一日随伴せよと言うてくる。いけるかどうか判断してくれと。

いかにもルーキーですな。
そう言われたドレッド、命令やからしゃーない感いっぱいで彼女
を連れてパトロールに出かけた先で、あらすじ言うところの高層
ビルでの戦闘と相成る次第です。75000人の敵とかありますけど、
その人数はビルにいる人間の総数で、多くは普通の住人ですわ。
敵はあくまで、ヤクの製造販売を手掛けるギャング一味でして、
どうですかねえ、総勢数百名ってとこでしょか(十分多いな)。

現場となるビル。何階建てなんでしょか…。
ちょっとここまでグダグダ冗長に書いてますけど、本編に入る前
の設定説明ということで。こっから先は一気に端折ります。この
先の展開・進行、スピード感、銃撃戦の派手さ、ドレッドのタフ
ネスぶり、アンダーソンのヘルプぶり等は伝わらん…というか、
上手く表現出来んと思いますし。まあ、実際にご覧下さいまし。
かなりの悪党があれよという間に殺されていきまして、冒頭述べ
ましたように、相当程度に殺伐としてますんで、やや観る人をば
選ぶと思いますが、そういうのにある程度耐性のある方ならば、
かなりエキサイティングだと感じるのではないでしょか。

さて、キャスト。主役ドレッドに関しては、バックボーンとか家庭
環境とかそんな描写は一切なし。徹底して職場、現場でのお話しに
終始してます。実に潔いですな。余計なドラマはホンマ余計ですわ。

キャストはカール・アーバン。この人って、最近結構よく見かける
ように思いますな。ま、本作ではジャッジのメットを一度も脱がん
かったので顔は出ませんが。これやったら誰がやっても一緒やん…
というのは言うたらイカンのか…。この人って『スター・トレック』
のDr.マッコイの頃から印象深いですな。『リディック』なんかでも
存在感示してたし。

素顔のドレッド。隠すのがもったいない男前です。
アンダーソンについては若干の背景説明があったかと思いますが、
それとてもめちゃサマライズされたもんで、やっぱし現場感を大切
にしとります。ヨイですね。

場慣れしてない新人ぶりが良かった。ご容姿もヨカッタ…。
敵方ボスにはターミネーターのドラマ版でサラ・コナーをやってた
方がキャスティングされてました。

キレぶり、残忍ぶりがお見事。サラの時とはえらい違いですわ。
てなことで、ところどころダル目に感じたとこもあったけど、全体
としてはかなり楽しめた作品でした。R15ぐらいのレーティングが
要るんちゃうか、とも思いましたけどね…。続編作りやすそうにも
思うんですが作れへんのかなあ。ドレッドメットずっと被ってるん
であれば、別にカール君でなくでもエエし、って言うたらイカン…。
予告編。この映画は本編の方がはるかに面白かったな。
ドレッド・コースターのプレゼントもあったようです。
- 関連記事
-
すんません。
記事タイトルでツボにハマりまくってました。
ロボコップっぽい格好ですね。
(いや、全体的にロボコップのようなオーラが)
私、スタローンの旧作を見たような気がするのですが
若干、デモリションマンと混じっている記憶しか持ち合わせていません。
バックグラウンドがないというのは、とてもいいですね。
変に同情を誘うような設定でないことが潔くて好きです。