出演者、名前挙がってないけど、この他にクリス・パイン、レイ・
リオッタ、デヴィッド・ハッセルホフとか出てきます。リオッタと
ホフは本人役。
解説
「『パラノーマル・アクティビティ』シリーズのブラムハウス・
プロダクションズが放つクライム&コメディスリラー。借金を抱える
ドライバー・ストレッチは億万長者のケイロスから仕事の依頼を受ける。
だが、変わり者の彼はとんでもない要求をしてきて…」
あらすじ
「暗い過去を持つ傍ら、ハリウッドで俳優を目指しながらリムジン
運転手を務めるストレッチ(パトリック・ウィルソン)。彼はかつて
メキシコのギャングから借金をしており、その日の深夜12時までに6000
ドルを返済しなければ命はないという電話を受ける。借金返済のために
高額なチップを期待して勤務先の同僚でオペレーターのチャーリー
(ジェシカ・アルバ)から振られる仕事をすべて引き受けるも、到底6000
ドルには届かない。冷静を装うストレッチだったが、精神的に追いつめ
られるとかつて自殺した同僚のカール(エド・ヘルムズ)の幻覚が見える
という症状を持っていた。借金に対する焦燥感で、ことあるごとにカール
の幻影が現れてストレッチをののしり始める。
そんな気が気でない状況の最中、ストレッチの元に新たな顧客の依頼が
入った。その顧客とは、かつてのカールの常連客で億万長者の異名を
持つカロス(クリス・パイン)だった。カロスは見るからに怪しい風貌
の変人で、ストレッチを前に様々な奇行を繰り広げる。時間が経つに
つれて次第にその奇行もエスカレートしていきストレッチには様々な
災難が降りかかると同時に、真夜中が刻一刻と迫り来るのだった」
(Wikipedia)
主役ストレッチ、今は足を洗ったが以前はバクチに耽溺してて、昔
作った借金があと6000ドル残ってるんですな。借りたのがタチの悪
そうな連中で、あらすじのような展開になります。
で、ストレッチ選手、カネを調達するために色々あがくんですが、
あがけばあがくほどツボにはまっていくという、いわば、パソコン
のネット系トラブルで調整すればするほど事態が悪化する…みたい
な感じですわ…。
例えばどんなヒドイ目に遭うかというと、
・付き合ってた女にフラれる⇒ここから運命下り坂。
・時間に遅れて客(ホフ)をライバル社に横取りされる。
・逆に横取りした客(レイ・リオッタ)に頼まれた用事を忘れて、
解雇宣告を受ける(が、カネが要るので車を返せない)
・大富豪の上客(クリス・パイン)をつかまえたが、コイツがトン
でもない変人で、奇行の限りを尽くし、それに付き合わされる。
・上客の指示で、荷物を取りに行かされた先がギャングっぽい奴ら。
・移動途中でチンピラを乗せたら、リムジンのシートに思いっ切り
落書きされる。
・クルマを返さないため会社から訴えられ、警察から追われる。
・客を横取りしたライバル社のいかつい奴にも追い回され、数々の
痛い目に遭う。
・さらに借金返済期限が迫ってきて、取立て屋にも追い詰められる。

…と、こうやって文字にするとあんまり伝わらないんですが、実際
観ると、もうとことんヒドイです。同情を禁じ得ません。というか、
ようこれで生き延びとるな…と感心するほどですわ。

ある意味タフガイか。
その一方、こんな状態にありながら出会い系のメールやり取りを
続けるなどという、浮世離れしたとこもあったり…。こちらの話は
大団円の伏線になっとるんですが…。
終盤、万事休すの四面楚歌状態になりまして、ここからどうやって
話を落とすのか…と懸念されましたが、強引ながら割とウマイこと
終結させてました。
そして、設定や展開などはドタバタコメディっぽいところもありますが、
話としてはブレがなく首尾一貫しとるんですな。それが故に観てる
こちらとしてもノリやすいという印象を持ちました。脚本がしっかり
してるんかしらん…。
キャストですが、主人公ストレッチ役のパトリック・ウィルソンという
人はあまり名前に馴染みがなかったんですけど、どっかで観たこと
ある…というか、よくいますねこういうタイプの人は。

本作ではかなり頑張ってましたよー。ホトホト困り果てるとこや、
逆に機転を利かせたり、役者志望という素性でもって敵をあざむく
とか…十分活躍してました。
そして、奇人大富豪役のクリス・パインも、きっちり変人をやって
ました。リムジンとの待ち合わせ場所に、もっこりブリーフ姿で空
からグライダーで現れたり…。

ただ、惜しむらくは今一歩ハジけぶりが足らんような印象もあった
かなあ。
目のどこかにまだためらいが見え隠れしてるような…。
その点では、『
ウルフ・オブ・ウォールストリート』のレオナルド・
ディカプリオの方が一枚上手でしたかな…。
あと、ジェシカ・アルバとか出てたのも、ポジティブ・サプライズ
でしたな(ご贔屓なんです)。本作ではメガネ女子オペレイター
なんていう、ちょいと珍しい役どころ。

作中、大した役ではなさそうに見せといてラストはええとこ(?)
持っていきよる…。
てなことで、テンポよく進む進行にのせられ、主人公の哀れぶりを
堪能できる作品です。解説言うところのスリラーの要素はなかった
と思いますが、コメディとしても映画自体も面白かったですわ。